鵡川のししゃもを獲る・守る

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むかわの宝「ししゃも」を守る取り組み
ししゃもはかつて、川が真っ黒になるほど上がったといいます。むかわ町の漁獲量は、大正15年に19トン、昭和5年には68トン、昭和43年には178トンに上り、かつては大衆魚のひとつでした。
鵡川の整備、漁法の進歩による乱獲、近年では海や川の環境変化も影響してか、漁獲は不安定で希少な魚になりました。えりも以西の群れは「絶滅の恐れのある地域個体群」としてレッドデータブックに記載されています。
平成2年には漁獲が7トンと激減。当組合では翌年から4年連続で自主休漁とし、大切な資源を守るためじっと我慢をしました。その後やや持ち直していますが、鵡川のししゃもの水揚げは北海道全体の10%程度となっています。
古くから私たちと共にあった貴重なししゃもの、限りある資源を守り後世に伝えていくため、地域をあげてさまざまな取り組みをしています。


漁獲量の推移データのグラフ挿入
Ⅰ.人工ふ化事業

鵡川漁協を設立する前から、人工ふ化・放流事業への検討がされていました。昭和24年に当漁協を設立した翌年には同事業を開始しています。
人工ふ化事業
現在は産卵のために鵡川を遡上したししゃもを捕獲し、人工ふ化場の水槽の中で自然産卵、受精させる「自然産卵方式」をとっています。翌春まで温度管理などをして卵を守り、春にふ化を間近に控えた発眼卵を放流します。
現在の3倍の数の人工ふ化が可能
2022年には町が孵化場を新設する計画。現在の3倍の数の人工ふ化が可能になります。
Ⅱ.漁の自主規制

乱獲を防ぐため、さまざまなルールを決めて、慎重に漁を行っています。
当組合では昭和40年にししゃも資源を共有する漁協や市町村で設立した「胆振管内ししゃも漁業振興協議会」に所属、協力して資源を守っています。平成18年にはさらに広域の「えりも以西海域ししゃも漁業振興協議会」の設立に参画し、えりも以西全体の資源を守る事務局を担っています。
<シシャモ漁のルール>
  • 開始日から最長連続40日間、日の出から日の入りまでしか操業できない。
    日曜日は禁漁(えりも以西全域)。
  • 定期的にししゃもの卵の成熟度を調査し、数値データを基に遡上日を予測し、漁を打ち切る。
  • 資源量に応じて自主的に漁に出る船を減らしている。
  • 網を改良し、稚魚の混獲を極力防ぐ。
漁の自主規制
Ⅲ.森を育てる

森が川に栄養分を流し、水を保持し、川を上ってきた魚はやがて命尽きて森の栄養分となります。

森は自然災害からも川を守ります。
漁業にとって、いかに森が大切かということは、今や全国の漁師がよく知っています。当漁協でも、むかわ町や占冠村と一緒になって、鵡川源流付近で春と秋に植樹活動を行っています。
森を育てる
この清らかな流れを孫子の代まで守り、むかわ町になくてはならないししゃもを守るために、これからも研究と活動を続けていきます。
森を育てる